ジルコニアインレーという選択
虫歯治療の詰め物といえば、昔から「銀歯」が代名詞のような存在でした。
しかし近年、世界情勢や金属価格の高騰により、歯科界でも銀歯は少しずつ姿を変えつつあります。
私自身、以前は20Kゴールドインレー、いわゆる金歯を好んで使っていました。
金は適合性が良く、噛み合わせにもなじみやすく、歯にとって非常に優れた材料です。
しかし現在は金の価格が高騰し、インレーに使う金属代だけでもかなり高額になってしまいます。
それと、いくら歯に良いとはいえ、見た目の問題もあります。
特に女性や若い方にとって、金色の詰め物はどうしても敬遠されがちです。
そこで現在、私が最も自信を持っておすすめしている治療法が、ジルコニアによる修復です。
ジルコニアは白く美しく、そして非常に強い材料です。
セラミックスのように欠ける心配も少なく、当院で行ってきた症例でも、私が診る限り非常に良い経過をたどっています。
メンテナンス後の口腔内チェックで、以前私が入れさせていただいたジルコニアインレーを見ることがあります。
その時、本当に美しいのです。
大げさではなく、口の中でオーラを放っているように見えることがあります。
しかも、ただ美しいだけではありません。

欠けていない。
すり減っていない。
周囲の歯ぐきにも問題がない。
そういう状態を見るたびに、私はとても嬉しくなります。
患者さんにも毎回のように、
「このジルコニア、本当にきれいに入っていますね」
とお伝えしています。
これはお世辞ではありません。
本当に診ていて美しいのです。
マスク越しに、思わず笑みがこぼれることもあります。
もちろん、虫歯になったからといって、すぐにジルコニアというわけではありません。
まずはレジンで必要最小限に治すことが基本です。
しかし最近は、ストレス社会の影響もあるのか、食いしばりや歯ぎしりで歯や詰め物が欠けてしまう患者さんが増えているように感じます。
レジンで詰めることはできます。
ただし、耐久性に関しては限界があります。
そのため私はカウンセリングで、
「最小限の治療はできます。ただ、長く持つかどうかは保証できません」
と、正直にお伝えするようにしています。
辛い治療は、できれば何度も繰り返したくないものです。
せっかく治すなら、きれいに、強く、長く使えるものを選びたい。
その選択肢のひとつが、ジルコニアインレーです。
銀ではなく、白い詰め物。
見た目だけでなく、耐久性にも優れた詰め物。
今までの10年以上の症例を通して、私はジルコニアの良さを実感しています。
虫歯治療のあとに、患者さんの口元に白く美しく残るジルコニア。
それは、ただの詰め物ではなく、患者さんのこれからの生活を支える小さな救世主だと思っています。
ジルコニア。
とても良い治療法です。
私は、自信を持ってそう言えます。



